こんにちは、ドクタールウです。
今回は、妊婦さんについてです。
妊娠マーク「気付いて」浸透今ひとつ
「席譲ってもらえない」
女性が妊娠していることを周囲に伝える「マタニティーマーク」。妊娠初期は流産の危険が高く、つわりがひどいことが多いため、子育て支援の一環で厚生労働省が昨年3月に設けたものの、今一つ普及が進んでいない。
まだおなかが大きくなっていない女性は、周囲の気遣いをなかなか受けられないといい、「マークを見て気付いて」と訴えている。(野村幸江)
妊娠5か月という東京都品川区の大滝啓子さん(34)は「気付いてくれるのは若い女性ばかり」と話す。試しに、JR東京駅で乗客の中高年の男性たちにマークを見てもらうと、「初めて見た」「何のマークか分からない」という声がほとんどだった。
世田谷区の子育てグループに参加する岡田洋子さん(30)は昨年、妊娠初期にマークをかばんに付けていたが、「電車で席を譲ってくれる人はほとんどいなかった」と振り返る。私鉄の駅で無料でもらったマークの直径は約5センチ。金具でぶら下げているため小刻みに揺れ、周囲の目に留まりにくいようだ。
「妊娠をわかってもらえるよう、優先席に座る時はマークが見えるようにする」と話すのは、妊娠5か月の川崎市の福本智恵子さん(37)。それでも、「元気そうなのに」と言わんばかりのけげんな目で見られたこともある。
複数のマークがあることも周知が進まない一因のようだ。厚労省によると、東京都千代田区、群馬県の前橋市と高崎市、京都市などの自治体、妊婦向け雑誌を発行するベネッセコーポレーション(岡山市)などが少なくとも6種の独自マークを作っている。子育て支援グループ「amigo」(世田谷区)は「統一されていないから分かりづらい」と指摘するが、各自治体は「既に市民に親しまれている」などとして、変更する予定はないという。
多くのマークは、パステルカラーで目立ちにくい。千代田区などのマークをデザインしたフリーライター村松純子さん(44)は「目立ち過ぎるとつけるのが恥ずかしいので、控えめにした」と話す。松本久志・横浜国大名誉教授(デザイン学)は「まずはマークの存在そのものを知ってもらうことが大切。今さらデザインを変えたり、種類を増やしたりすると混乱する。現行のマークのPRを徹底すべきだ」と指摘する。
全国の市区町村のうち、マーク入りのバッジやストラップなどを配布しているのは28%(8月末現在)。自治体のさらなる努力が必要と言えそうだ。
(記事提供:読売新聞)
ブログランキングお願いいたします http://blog.with2.net/link.php?579069