2008年01月14日

まだまだ救済法は足りません

こんにちは、ドクタールウです。
今回は、薬害肝炎訴訟の続報です。
福田総理の政治決断にも限界がある、というより関心が薄いのがみえみえ?

「救済漏れ」の支援急げ 血友病患者ら対象外  
 
記事:共同通信社
提供:共同通信社

【2008年1月11日】


 【解説】薬害C型肝炎の被害者を一律救済するための救済法がスピード成立した。肝炎発症に加え、訴訟の長期化にも苦しんだ患者らが待望していた早期解決の実現は大いに歓迎できる。

 ただ訴訟の解決を優先して血液製剤の種類などを限定した結果、実際の救済対象は約200人の原告を含む計1000人程度にとどまる見通しだ。カルテが廃棄され投与の立証が難しい患者に加え、血友病など先天性疾患の患者の多くも製剤投与は「治療に有用だった」として救済の対象外とされた。残された「救済漏れ」の患者に対する支援が急務となる。
 衆参両院の厚生労働委員会は救済対象の拡大などを政府に求める決議を採択した。最終的には与野党が賛成で一致したものの、民主党など野党の一部に「一律救済とは名ばかりではないか」と疑問の声があったことを忘れてはならない。

 B型、C型肝炎患者は全国に約350万人いると推定され、注射器の使い回しや輸血などによる感染を知らない患者も多いとされる。こうした中で政府はすべての肝炎患者を対象に、今後7年間でインターフェロン治療費助成など総額約1800億円の支援策に乗り出す方針だ。被害拡大の反省を踏まえた政府の真摯(しんし)な取り組みに期待したい。
 
 
 
 

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冠動脈疾患について

こんにちは、ドクタールウです。
今回もちょっと専門的な話題です。

定期的な絶食が冠動脈疾患リスクを減らす可能性あり
定期的な絶食の習慣がある人は、冠動脈疾患(CAD)の発症リスクがほぼ4割少ない可能性があることが、米国における調査で明らかになった。米ユタ大学医療情報学科助教授のBenjamin Horne氏が、米国心臓協会・学術集会のポスターセッションで11月6日に発表した。

 研究グループは、CAD死亡率が低いことが知られているモルモン教徒(末日聖徒イエス・キリスト教会信者)に断食の習慣があることに着目した。モルモン教徒は、禁酒・禁煙をはじめ、厳しい戒律を守ることで知られている。CAD死亡率が低いことは1970年代から報告されているが、主として禁煙の影響とされ、それ以外の要因については不明だった。
 そこでHorne氏らは2つの調査を実施した。まず、ユタ州を含む地域の循環器研究レジストリ(Intermountain Heart Collaborative Registry)において、1994〜2002年にかけて、冠動脈疾患あり、または健常者として登録した4629人を対象に、宗教について確認した。
 これとは別に、2004〜2006年に冠動脈造影を受けた515人に対して、絶食、飲酒、喫煙、宗教的活動へのかかわりについて調査した。
 第1の調査では、4629人中、モルモン教徒(の宗教的志向を持つ者)が3162人にのぼった。その他の者(n=1467)と比較すると、モルモン教徒ではCAD発症者の比率が66% vs 61%と有意に低かった。性、年齢、喫煙、高血圧などを調整後のオッズ比は0.81で、モルモン教徒のCAD発症リスクが約2割、有意に低いことが示された(p=0.009)。
 ベースラインにおける2群の古典的リスクを比較すると、モルモン教徒では、たしかに喫煙者が大幅に少なかった(12% vs 31%、p<0.0001)。このほか、高脂血症も少なかった(41% vs 46%、p=0.008)が、BMIはわずかに高く(29.9 vs 29.4、p=0.007)、平均年齢も有意に高かった(64.5歳 vs 61.5歳)。糖尿病、高血圧、CADの家族歴には有意差はみられなかった。
 一方、第2の調査は、絶食習慣とCADの関連に焦点を当てた。絶食習慣がある群のCAD発症者は59%だったのに対し、絶食習慣なし群は67%で、調整後のオッズ比は0.61と、絶食習慣のある人ではCAD発症は約4割少なかった。
 これらの結果からHorne氏らは、禁煙だけでなく絶食習慣にCADリスクを下げる可能性があるか、あるいは絶食と他の好ましい生活習慣に関連性がある可能性を指摘した。モルモン教徒の断食は月1回程度とされ、慢性的な飢餓状態をもたらすものではない。同氏は、「小食、あるいはカロリー制限を含めて絶食習慣の意義について検討していきたい」としていた。
(中沢 真也=日経メディカル別冊)


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漢方とホメオパシー

こんにちは、ドクタールウです。
今回は日本の伝統的な治療と欧米のそれについて。

欧米からの留学生 慶大漢方講座では15名

 明治以降の日本の医学教育は西洋医学が中心で、漢方医学教育はほとんど行われてこなかった。しかし、一変して02年度からは、医学教育モデル・コアカリキュラムが実践されており、その中の到達目標として「和漢薬を概説できる」ことが盛り込まれている。07年9月現在、漢方医学教育は大学医学部(医科大学)の全80大学で8コマ以上の講義が行われており、うち56大学では必修科目となっている(ツムラ調査)。
  一方、欧米では「患者中心の医療」が求められるようになり、東洋の伝統医学に関心を持つ医師や医学生が増えつつある。
  慶応大漢方医学講座の渡辺賢治准教授は「WHOや国際標準化機構(ISO)の会議で伝統医学が取り上げられるようになり、国際的な潮流として伝統医学への関心が高まっている」という。その理由については、「西洋医学で解決できない疾病を、東洋医学の長年の伝統や英知を頼りながら解決しようという表れと考えられる」と指摘する。
  同大漢方医学講座では04年度から、海外からのレジデントや医学生の受け入れてきた。その内訳は医学生7人、レジデント2人、医学部志望インターン生2人、医師2人、リサーチナース1人、研究者1人と、すでに15人を受け入れてきた。
  出身国は、医学生では米国が3人で最多、デンマークが1人、オーストラリアが1人、オーストリアが1人、ドイツが1人で、レジデントの2人は米国からの留学で、欧米からの関心が高いことが分かる。さらに、同大には漢方国際フェローシッププログラムがあり、日本滞在中の活動を支援。米国の医師が対象で、1年間の奨学金を出している。これまでに2人の受け入れ実績がある。
  渡辺准教授は、「漢方研究者としての国際的な活動も行いやすくなった」と実感している。同講座では文部科学研究費や厚生労働科学研究費以外にも、米NIHの研究助成を受けたり、ランダム化比較試験(RCT)などの国際共同研究にも参加してきた。
  一方、中国は国策としてTCMの研究や国際化を支援し、プロモーション活動を進めている。TCMの担い手は世界中に存在し、漢方医を数で圧倒している。英国には中国式鍼灸師が1万人いるが、漢方を扱う医師は北里研究所で8年間漢方医学を修めたG・ソリアーノ医師が育てた25人程度だという。英国ばかりでなく、米国やドイツ、オーストラリアなどかつて漢方がブームになった国でもTCMの医師(中医師)が圧倒的多数を占めている状況だ。
  ただ、「科学的な裏付けや品質などを考えると、日本の漢方は東洋医学研究のモデルとなる可能性がある。日本の漢方の認知度を高める必要がある」と渡辺准教授はいう。漢方はTCMに比べて、理論体系がシンプルでシステムズバイオロジーと結びつきやすく、臨床上も実際的であることが特長だ。
  同講座に在籍していた米国籍のヤナ・ゲプシュタイン氏(ナースプラクティショナー)は「漢方は西洋医学で解決できなかった臨床問題の扱いを助けることができる。それは人体、健康、治療について漢方独自の見通しを立てることができるためだろう。西洋医学の臨床家からみて、漢方の論理は他の東洋医学に比べて近づきやすい」と話す。
  国際化が進む一方で、漢方にもエビデンスが求められている。RCTをはじめ臨床研究が実施されているが、エビデンスレベルが高い研究手法で漢方の有用性が証明されたことはほとんどない。
  渡辺准教授は「漢方の臨床研究には、患者の個別性や証(しょう、漢方独自のみたてのこと)の普遍性を検証する新しい研究デザインが必要だ」と話す。さらなる国際化が進もうとする中、研究面の底上げと国の支援が欠かせない。


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 漢方は日本の伝統的な療法というよりは、アジアの伝統といって良いと思いますが。
西洋にもこれに似たようなものが現代で重用されています。
「ホメオパシー」といいます。

ホメオパシー
約200年前にドイツの医師ハーネマンが確立させた療法。“症状を起こすものは、その症状を取り去るものになる”という『同種の法則』が根本原則になっている。症状を抑圧するのではなく症状を出し切れるように後押しし、心や細胞が抱える不自然なパターンを解放して、体の芯から健康を取り戻すというもの。植物や鉱物などを高度に希釈した液体を染み込ませたレメディーと呼ばれる小さな砂糖の玉が、バイタルフォース(自然治癒力)に作用。その人の抱える不自然なパターンと適合している場合、自然治癒力が揺り動かされ体が良い方向へと向かう。
 
ホメオパシーは今でもヨーロッパだは、通常の西洋医学と同様に日常的に民衆の間に浸透しています。
これは、町のストアーで普通に手に入れることができ、医者にかかる前にまず、手軽に利用しています。
最大の利点は、漢方と違い、通常のものであれば、副作用が全くないのです。

詳しくはまたの機会にしますが、日本政府もそろそろ西洋医学べったりから考えなおす時期にきているのでは。



posted by ドクタールウ at 08:38| Comment(0) | TrackBack(3) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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