こんにちは、ドクタールウです。
いよいよ診療報酬改定と後期高齢者医療制度が、はじまります。
なんで、こんなに複雑な制度をいちいち導入するのか?
年金でさえ、あんなにぐだぐだなのに、これで誰が得をするのか?
後期高齢者医療制度が来月スタート 75歳以上、変わる保険
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社
【2008年3月25日】
後期高齢者医療制度:新制度、来月スタート 75歳以上、変わる保険
「保険料はいくらになるのか」「加入手続きは必要なのか」--。75歳以上を対象とした新しい医療制度が4月1日からスタートするのを前に、市町村の窓口に多くの問い合わせが寄せられている。月内には1人に1枚ずつ被保険者証が配られるが、加入していた保険制度や個々の年金額(収入)などにより保険料や納付方法も異なるので注意が必要だ。【有田浩子】
◇都道府県で異なる負担
東京23区に住む2組の高齢者夫婦を例に、保険料の変化をみよう。2組を仮に、佐藤さん、鈴木さんとする。どちらも今は国民健康保険に加入し、収入は夫が厚生年金201万円(05年の受給者平均額)、妻は基礎年金(国民年金)のみ。
2組は、佐藤さん夫妻がともに新保険に加入するのに対し、鈴木さん夫妻は夫のみ新保険に加入し、妻は75歳未満なので国民健康保険に残るという違いがある。07年度の国保保険料はどちらも、8万1112円だった。
新保険の保険料は加入者全員が負担する「均等割り」と、支払い能力に応じて決まる「所得割り」の2本立てで、額や率は都道府県で異なる。たとえば、東京都の均等割り額は3万7800円だ。
均等割りは所得によって7割、5割、2割の軽減があり、佐藤さん夫妻は2割の軽減措置を受けるが、それでも保険料は9万1968円。年約1万円の負担増になる。
東京都以外の都道府県では計算はここまでだが、東京都だけ、追加の低所得者対策を講じており、年収が208万円以下だと所得割りでさらに、25%、50%、75%、全額の軽減措置がある。佐藤さんの夫は25%軽減で、最終的な保険料は8万4096円。07年度と比べて約3000円アップとなる。
一方、鈴木さん夫妻は夫が均等割りの2割軽減の対象となり、25%の所得割り軽減措置も受ける。だが、国保に残る妻の保険料は3万6900円で、世帯の最終的な保険料は9万756円。07年度より約1万円高くなり、佐藤さん夫妻よりも高い。
新制度で保険料が増えるか否かは一概には言えないが、東京都の国保加入世帯では、年収400万円弱を境に、高い層は負担減に、低い層は負担増の傾向という。
なお、夫婦とも国保の場合は、新保険への加入手続きは必要ないが、夫などが被用者保険に加入していたケースでは別途手続きが必要な場合がある。
◇組合健保から移行--徴収、7月以降
保険料の支払いは、年金から天引きされる「特別徴収」と、市区町村から送られてくる納付書で納める「普通徴収」がある。
年金天引きは、公的年金の支給額が年18万円以上で、介護保険料との合計が年金額の半分以下の場合。ただし年間保険料が確定するのは6月。このため、国保から新保険に移行した人は4月から天引きが始まるが、半年間は「仮徴収」となる。組合健保などの被用者保険に加入していた場合は7月以降に納付書で納め始め、年金天引きは半年遅れの10月からになる。
なお、被用者保険の被扶養者は昨秋の政府・与党の軽減策もあり、9月までの半年間は保険料ゼロ。その後半年は均等割りが9割減免、所得割りは引き続きゼロとなる。7月以降に10月からの支払額などが通知される。
窓口負担は中低所得者は1割で、現役並みに所得がある場合は3割。現役並みの基準は変わらず、市町村民税の課税所得が145万円以上で、かつ新保険への加入者が1人の場合は収入が383万円以上、夫婦とも新保険に加入する場合は520万円以上。
ただ、今の医療制度は70歳以上を1世帯にくくっているが、新制度は75歳以上を別の世帯と数えるため、夫婦の年齢などで世帯収入の計算が変わり、1割負担が3割負担に増えることもある。
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◇後期高齢者医療制度
対象者は75歳以上の高齢者全員と、65-74歳で一定の障害認定を受けた人。これまで会社員の子どもなどの被扶養者で保険料を支払っていなかった200万人を含め計約1300万人が対象者となる。全国の平均保険料は毎日新聞の調べで7万7898円(東京都独自の軽減措置を除く)。厚生労働省によると、平均的な厚生年金受給者(201万円)の保険料が最も高いのは福岡県の8万5100円。低いのは長野県で6万円。
保険料は2年ごとに改定されるが、新保険は1人当たりの医療費が下の世代の約5倍と高い75歳以上の高齢者に節約意識を持ってもらう狙いから、医療費が膨らめば保険料も高くなる仕組みになっている。高齢化の進展に伴い保険料はさらに高くなっていく可能性が大きい。
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■保険料負担の変化(東京23区の場合)
07年度 08年度(低所得者対策前) 08年度(低所得者対策後)
◇佐藤さん
夫 77歳=年金201万円 8万1112円 9万1968円 8万4096円
妻 77歳=年金 79万円
◇鈴木さん
夫 77歳=年金201万円 8万1112円 9万8628円 9万 756円
妻 73歳=年金 79万円
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