こんにちは。ドクタールウです。
今回はよくある検査の話です。
がんの約2%、CTが原因 医療被ばくで米チーム
記事:共同通信社
提供:共同通信社
【ワシントン29日共同】放射線を利用するCTスキャンの使用頻度が米国で急増、将来のがん患者のうち約2%をこれらのCT検査による被ばくが引き起こす恐れがあると、米コロンビア大の研究チームが米医学誌に29日発表した。
チームによると、米国の医療現場でCTスキャンの使用回数は1980年の約300万回から2006年には約6200万回へと急増。断層画像を取得するのに何度もエックス線を照射するため、撮影1回当たり15-30ミリシーベルトを被ばく。一連の検査でこれを2、3回繰り返し、計30-90ミリシーベルト被ばくするという。
通常の胸部エックス線撮影では0.01-0.15ミリシーベルト、乳がん検診では3ミリシーベルトを被ばくするとされる。
チームは広島や長崎の原爆被爆者の疫学データと比較するなどした結果、現在のCT検査による発がんリスクが将来、全米のがん患者の1・5-2・0%に達すると推計した。
チームは「CT検査の利益とリスクを比較することが大切だが、不要不急の検査や、放射線の影響を受けやすい子どもへの使用は控えるべきだ」としている。